コロナ患者に対し実際に病院でとられている治療法に、うつぶせ寝療法というのがあります。
重症患者が回復する割合が上がったり、軽中等度の患者の重症化を防ぐ効果が実際にあるようです。
発病してしまったら有効な対処法の見いだせない状況の中で、数少ない希望の光ですね。
ではなぜ、うつぶせ寝で新型コロナが改善するのでしょうか?
それについて考えてみたいと思います。
まず知っていただきたいのが、コロナの病巣になり易いのが肺の後方(背中側)や下の方だという事です。
肺は構造上、前方(胸側)や上方は邪魔する組織が少ないため呼吸により空気が入りやすいです。
一方、後方は背骨などの支持組織、下方は内臓があるため肺が広がりにくく、空気が入りにくいようになっています。
つまり、肺が広がりにくく空気が入りにくい側は病巣になり易い、と言えます。
これは私たちの住居に置き換えてみると解りやすいかもしれません。
換気の悪い部屋と換気がしやすい部屋、どちらが健康的な生活ができるでしょう?
聞くまでもないですが・・・換気が悪ければ空気がよどみ、ホコリが溜まり、カビや細菌が繁殖しそうなイメージですよね。
空気が入りづらいという事は換気されにくいという事。
肺の中の細胞も、換気が悪いと病気になってしまう、という事ですね。
肺の上方、前方は拡張しやすいとお伝えしましたが、それゆえ普段の呼吸ではそのエリアを使った呼吸になりがちです。
楽な所で呼吸した方が、楽ですからね。
しかしそれでは換気不十分なエリアが病気になりやすい。
そこを解決するのが「うつぶせ寝」です。
どうしてうつぶせ寝でコロナの症状が改善するのか、その理由はこんなことが考えられます。
①肺の前方がベッドで圧迫されるため後方に空気が流れやすくなり、後方の肺が換気され回復しやすくなる。
肺の前方が窮屈になるので、自然と後方に空気が流れるってわけですね。
後方が換気されれば血流量が回復し、免疫細胞が病巣に行き着きやすくなります。
免疫細胞は血液に乗って移動しますからね。
病巣に免疫細胞が行きつけば、侵入して増殖しているウイルスを倒してくれますので回復する、というわけです。
②うつぶせ寝をすると重力の影響で肺の前方(胸がわ)に流れる血液量が多くなり、血中に酸素を取り込みやすくなるため回復しやすくなる。
では仮に、あお向けで人工呼吸器をつけたとしましょう。
人工呼吸器で沢山肺に酸素を送っても、あお向け寝では肺の前方に空気が流れ易くなってしまいます。
さらに、あお向けでは重力の影響で血液が背側に移動しがちになるので、肺の前方に空気をたくさん送る事はガス交換の観点から効率が悪いと言えます。
逆に背側は重力の影響では血流が増えやすいと言えますが、空気が流れにくい(臓器やベッドによる圧迫によって)ために血流量を落とす反応を体が起こします。
結果、肺の後方は血流量も換気量も不十分な状態になりそうです。
結局これでは肺の前方でしかガス交換が行われないし、肝心の病巣の換気や血流量が悪いままなため、回復しないのかもしれません。
病巣になりやすく換気も不十分になりがちな肺の後方、下方の機能を改善させる事が、コロナからの回復のカギになりそうで、うつぶせ寝はそれを実現させる最適な体勢
というわけですね!
これらはもちろん僕の推察なので科学的な証拠はありませんが、全く的外れという事もないと思います。
肺の換気がコロナ治療に有効という事は結果が証明していますからね!
というわけで、今回は実際にコロナ治療の現場で行われている「うつぶせ寝療法」について考えてみました。
では、その事実を受けて僕たちは予防のために何かできる事があるでしょうか?
次回は、コロナは呼吸の改善で予防できるのか?を考えていこうと思います。
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柏接骨院/Body Activation Studio
院長 長谷川純
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