こんにちは、皆さん!春日井市の柏接骨院です。
今日は「リブフレア」と呼ばれる肋骨の状態が、体の慢性痛にどのように影響するかについてお話ししたいと思います。
リブフレアとは、肋骨(リブ)が過度に前方へ突出し、外旋している状態を指します。
特に胸郭が過剰に広がり、肋骨弓が浮き上がっているように見えるため、「リブフレア」と呼ばれます。
この状態になると、横隔膜の位置が崩れ、呼吸の効率が悪くなるだけでなく、体幹の安定性も低下します。
結果として、腹圧が適切にかからず、腰椎の反り(腰椎過伸展)や骨盤の前傾が助長されやすくなります。
リブフレアは、普段の姿勢や呼吸パターンのクセが原因となることが多く、特に長時間のデスクワークや反り腰の人に多く見られます。
また、スポーツやトレーニングで胸を張る姿勢が強調されすぎた結果、リブフレアが生じるケースもあります。
適切にリブフレアを改善することで、横隔膜が本来の位置で機能し、呼吸や姿勢が整うだけでなく、慢性痛の軽減にもつながります。
次の項目では、リブフレアが慢性痛とどのように関連しているのかを詳しく解説します。
リブフレアがあると、横隔膜が適切に機能しにくくなり、呼吸パターンが乱れやすくなります。
これにより、体幹の安定性が低下し、腰椎が過度に反り返る「腰椎過伸展」の状態が生まれやすくなります。
腰椎過伸展が続くと、腰椎や骨盤周りの筋肉(特に腰方形筋や腸腰筋など)に過剰な負担がかかり、腰痛や骨盤のアンバランスが引き起こされやすくなります。
また、胸郭が開きすぎていることで、背中の僧帽筋や菱形筋が引き伸ばされ、肩こりや首の痛みが慢性化することも少なくありません。
さらに、横隔膜が正常に機能しないと、腹圧をしっかりかけられないため、体幹の筋群が代償的に緊張しやすくなります。
これが繰り返されることで、腰痛だけでなく、肩こりや首の痛み、さらには股関節痛や膝痛といった他部位の慢性痛にもつながっていきます。
リブフレアが慢性痛に与える影響を改善するためには、横隔膜を適切に機能させる呼吸パターンを身につけ、リブフレアを解消するエクササイズが必要です。
リブフレアを改善するためには、横隔膜を効果的に使いながら、胸郭と骨盤の位置関係を正しく保つことが重要です。
以下に、リブフレアの改善に効果的なエクササイズをいくつかご紹介します。
横隔膜を活性化し、胸郭を正しい位置に戻します。
仰向けに寝て、膝を立てます。
両手をお腹に置き、鼻からゆっくり息を吸ってお腹を膨らませます。
口から細く長く息を吐き、お腹をへこませながら肋骨を内側に引き込みます。
息を吐く際に、肋骨がしっかりと締まる感覚を意識しましょう。
5~10回繰り返します。
横隔膜の安定化と骨盤後傾を習得します。
仰向けに寝て、膝を直角に曲げ、足を椅子や壁に乗せます。
骨盤をやや後傾させ、腰が浮かないように注意します。
鼻から息を吸い、口から息を吐きながらお腹を引き締めます。
息を吐くたびに、肋骨が内側に締まっていく感覚を確認します。
5セットを目安に行います。
胸郭の柔軟性向上と骨盤の適正位置を意識します。
四つ這いの姿勢で、手と膝を床につけます。
背中を丸めながら、ゆっくりとお尻をかかとに向かって下ろします。
吸うときに背中を広げ、吐くときにはお腹をへこませます。
体幹が安定していることを確認しながら10回繰り返します。
リブフレアを改善することで、体の姿勢や呼吸が根本から変わり、多くのメリットが得られます。
特に、横隔膜と胸郭の位置関係が適切に整うことで、ZOA(Zone of Apposition)が最適化され、横隔膜が本来の機能を取り戻します。
リブフレアがある状態では、横隔膜が上方に引き上げられ、胸郭が過度に広がってしまいます。
これにより、横隔膜がうまく収縮できず、呼吸が浅くなるため、酸素供給が不十分になりがちです。
しかし、リブフレアを改善すると、胸郭が引き締まり、横隔膜がドーム状の本来の形状を維持できるようになります。
これが、ZOAを最適化することにつながり、腹圧がしっかりとかかるようになります。
ZOAが整うことで、呼吸パターンがスムーズになり、深くて安定した呼吸が可能になります。
これにより、身体全体の酸素供給が向上し、日常生活や運動時の息切れが減少します。
さらに、呼吸が深くなることで、自律神経が整いやすくなり、リラックス効果やストレス軽減も期待できます。
また、リブフレアが解消されてZOAが正常に保たれると、胸郭が安定し、体幹全体のコントロールが容易になります。
腹圧をしっかりとかけられることで、腰椎が過伸展せず、骨盤の前傾が抑えられ、腰痛が軽減します。
加えて、肩甲骨の位置も安定し、肩や首周りの筋肉が過緊張を起こさなくなるため、慢性的な肩こりの改善にもつながります。
さらに、ZOAが整った状態では、体幹がしっかりと支えられるため、動作のバランスや安定感が向上します。
スポーツやトレーニング時のパフォーマンスが向上し、無駄な筋力を使わない効率的な動きが可能になります。
これにより、身体全体の疲労感が軽減し、トレーニング後の回復力も高まると考えられます。
リブフレアを改善し、ZOAを適切に保つことで、呼吸が深くなり、姿勢が安定し、肩こりや腰痛が軽減します。
さらに、体幹がしっかり支えられることで、動きがスムーズになり、日常生活やスポーツのパフォーマンスが向上します。
ただし、リブフレアを効果的に改善するためには、正しいエクササイズと呼吸法が欠かせません。
自己流では感覚がつかみにくいことも多いため、専門家の指導を受けながら行うのが成功のカギです。ぜひ一度、当院でプロのサポートを受けてみてください。
愛知県春日井市柏井町5丁目207番地
柏接骨院/Body Activation Studio
院長 長谷川純
TEL 0568-70-3702